雑学
この「食べ合わせ」がすごい。
栄養を逃さない献立7つ
01.【肉料理+ひじき】
野菜よりも消化がいい!
ナトリウム・タンパク質+カリウム
肉料理を消化するには生野菜がいいと言われていますが、つけ合わせ程度の生野菜より効果的なのが「ひじき」です。
ビタミン・ミネラル・食物繊維が野菜よりも多く、ほぼノンカロリー。植物油で炒めれば、ひじき1皿で生野菜バケツ1杯分の繊維効果が!
ひじきの繊維は野菜のセルロースと違い、特有の粘性を持った水溶性ペクチンなので、胃や腸を刺激しません。
02.【豆腐+わかめ】
長生きするならコレ
サポニン+ヨウ素
大豆にはサポニンという成分が大量に入っていて、動脈硬化を促進する過酸化脂質ができるのを防ぎ、分解を促進してくれます。
また大豆はビタミンB1・Eをはじめ、鉄分、カルシウム、ミネラルなども豊富です。ヨウ素を排出してしまうという欠点があるので「海藻」と食べ合わせるのが◎。
03.【みそ汁+油揚げ】
カリウムで塩分を排出
ナトリウム+カリウム・食物繊維
塩分の摂りすぎは、高血圧・脳卒中の原因になります。過剰摂取を抑えるために、主成分のナトリウムを再吸収しないように、大豆、黒豆、ジャガイモ、トマト、ナス、ネギ、ピーマン、海藻類などに含まれるカリウムを摂取しましょう。
例えば塩分を多く含むみそ汁には、カリウムを含む油揚げと、食物繊維が豊富なわかめをたっぷり入れると効果的です。
04.【お酒+モツ煮込み】
肝臓にいい夢のおつまみ
アルコール+良質タンンパク質
おつまみで良質なタンパク質が補給できれば、肝臓への負担を軽減することができます。たとえば、必須アミノ酸を多く含んだ良質なタンパク質食品「モツ煮込み」は食べ合わせとしても有効です。ただし、コレステロールが多いので食べ過ぎには要注意。
05.【刺身+ツマ】
生活習慣病を予防!?
タンパク質+ビタミン・ミネラル
お刺身を注文すると必ずついてくるツマ。大根に含まれる「ジアスターゼ」は消化を助けてくれます。また、海藻の「フコイダン」が血液の粘性をアップして、高血圧を防ぎます。
魚は非常に栄養価が高く低脂肪なので、肥満防止にも効果的です。また不飽和脂肪酸がコレステロールを取り除いてくれます。海藻と合わせて食べることで、生活習慣病予防にもなりますよ。
06.【ほうれん草+ゴマ】
結石の予防効果あり
カルシウム+シュウ酸
豊富な栄養素を備えたほうれん草にも、たったひとつ欠点があります。体内でカルシウムと結びついて、腎臓結石や膀胱結石をつくる「シュウ酸」が含まれていることです。
シュウ酸を抑えるためには、カルシウムを多く含む食材と食べ合わせて、量で圧倒するしかありません。ゴマで和えたりと、カルシウムが豊富な食材と合わせて食べましょう。
07.【お酒+果物】
2日酔いが心配な人に
アルコール+果糖
お酒で悪酔いしてしまったとき、有効なのは果物です。果物に含まれる「果糖」が異常に増加した有毒物質「アセトアルデヒド」を分解して、無害な「アセチルCoA」に変化。このアセチルCoAは過剰になると、果糖が変化したオキサロ酢酸と協力して、クエン酸に変化します。そして、体に必要なエネルギーとして吸収されるのです。
「少し酔いすぎたな」と思ったら、フルーツを食べるか、レモンの輪切りをかじると有効です。
逆効果?健康的だと思ってたけど本当は
NGな「食べ合わせ」
しかし、そこに意外な落とし穴があるのです。
とくに「食べ合わせ」に注意しないと、体調不良や病気の原因にもなるなど、逆効果になってしまうことも。
01.【玄米+野菜】
血管や筋肉が老化してしまう…
健康のために「玄米菜食」を心がけている人も多いでしょう。でもじつはどちらも食物繊維を多く含むので「玄米と野菜だけ」だと過剰摂取になってしまい、体に良くありません。
食物繊維は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを排出してしまう作用もあります。そしてカルシウム不足は、精神不安定や骨粗しょう症、高血圧、動脈硬化の原因になることも…。またマグネシウムは筋肉の動き、骨の形成を助ける働きがあります。
この2つのミネラルが不足すると、心臓の筋肉も充分に動かなくなってしまう恐れがあるので、気をつけましょう。
02.【大豆+ひじき】
腸が弱っている人には逆効果
大豆は便秘解消効果のあるサポニンを多く含んでいるので、ひじきの食物繊維と合わさると、腸を刺激しすぎるケースも…。
便秘解消は「繊維の多い野菜をたくさんとればいい」というわけではありません。オススメは「半熟卵+オクラの煮物」。消化吸収がいいだけでなく、オクラに含まれるペプチンが腸をいたわってくれます。
03.【赤ピーマン+キュウリ】
ビタミンCが壊れちゃう!
味にクセがなく、色どりもよいキュウリは、どんなサラダにもよく合います。でも、キュウリに含まれるアスコルビナーゼという酵素はビタミンCを破壊してしまいます。
この酵素はキュウリ以外にも、ニンジンやカボチャに含まれていますが、48℃以上の熱を加えれば大丈夫。生で食べるときは、酢の入ったドレッシングをかけるのが◎。
ビタミンCが豊富な赤ピーマンなどの野菜だとアスコルビナーゼが作用してしまうので、食べ合わせるならセロリのようなビタミンB1、B2を含む野菜と食べ合わせてみては?
04.
【ニンジン+バター】
体調不良を引き起こす
じつは、摂取しすぎると危険なビタミンもあります。
ビタミンB1・B2・B6・B12・Cやニコチン酸、パントテン酸といった「水溶性ビタミン」は、どれだけ摂取しても体外に排出されます。「脂溶性ビタミン」であるビタミンA・D・E・Kは、体内に蓄積されるので注意が必要です。
とくにビタミンAは、1日の必要量を超えると「過剰症」になることも。急性の場合は吐き気や眠気、慢性の場合は食欲不振などの原因にもなります。
たとえば、バターの脂肪分はニンジンのβ-カロテンの吸収を促進しますが、カロテンは体内に吸収されるとビタミンAになるので、この食べ合わせは厳禁。
05.【ほうれん草+ゆで卵】
鉄分不足に注意
日本人は一般的に鉄分不足の傾向があります。とくに、貧血を引き起こしやすい「潜在性鉄欠乏症」の人が多いんです。
鉄には、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があって、どちらも必要です。「ヘム鉄」に比べて「非ヘム鉄」は吸収されにくいので、食べ合わせで手助けをしましょう。
たとえば「非ヘム鉄」を多く含む、ほうれん草。ビタミンCも含まれているので、タンパク質が摂取できるイワシの丸干しなどとの食べ合わせがオススメです。
逆に、ゆで卵は含硫アミノ酸が熱分解して硫化水素になるので、「非ヘム鉄」と結合すると、せっかくの栄養素が台無しになってしまいます…。